パリ編1:隣はモデル男子

ボンジュール~


6月14日(金)の夕方にパリに到着しました。ずっと隣だった男性とずっと何も話すこともなかったのですが、到着前の機内食ディナーの時に、お互いビールを飲みました。その空き缶を綺麗に潰していたので、私も途中までやって、ペシャンコにするのに握力がないので彼に黙って渡しました。すると、笑いがもれて、しっかりやってくれました。笑。


23歳の大学4年生のCasey(奎志けいし)君。何とパリコレになんのつてもなく、ひとりで体当たり。事務所所属もありません。上手く行けば出れる日が2日ほどあるかも、と機内で言っていました。さて、この通り!!!


この当日モデルって大変で、必ず当日の欠員や変更などあるので、それをあてにしてコレクション裏口に行くのです。そこでさっさと1秒オーディションで心眼にかなったモデルさんが急遽当日出るわけです。やったね~~おめでとう~~!!


それで話は元に。パリ到着1時間前くらいに空き缶潰しのご縁あって、話すことになったのです。侍モデルの話や、でも方向はこっちじゃなくて、料理の方向に行きたいとか。TVやネット配信で今や空前の料理ブームですよね。あっちの作る方の人で、どんな形でも何とかやっていけないか?と考えていると言っていました。モデルの道は「違う」とハッキリ自分の中で答えが出ているそうです。


23歳ですごおいよなぁ。。事務所もなしに国際舞台でモデルで活躍をしていたら、普通ならひとりチヤホヤで勘違い舞い上がりの子の方が圧倒的に多いんじゃかいかと思います。料理の営業にひとりでちゃんと行っている話を聞いて、昔の自分の若い頃を思い出しました。


もうあの手がダメならこの手で、あっちにもこっちにもどこにでも世界中営業に行きましたら、というより行く先きでしました。しないと時間の損です。自分の天命をまっとうすると自然とそうなるもんだと思います。ずっとそこだけを見て本当に走り続けるのです。休んだこともないなぁ。。。今もとハッキリ言えると思う。


たまには休養も必要だ、なんて休んでいる時間がもったいないのとはちょっと違って、その逆なんです。やらずにはどぉ~~~してもいられないのです。やらないと気が済まない上に、やらないと生きて行けない。生計が成り立たないという意味ではなく、やらないと生きる屍です。それをやっている時だけが、何よりも楽しく飽きることがないんです。ずっと失敗のままでも、ずっと続けるんです。だからたまにヒットするわけです。でもお客様にはそのヒットしたところだけしか見えていないだけです。


今はもうおばあちゃんの年にもなって、若い頃の営業のお陰で、仕事取りに走り回ることは基本的にはなくなりました。でも「やりたい」と思ったことは、今でも営業に出るんです。営業は誰だって私だっていつも同じ。


なんのツテもあても頼りもない中に、身ひとつで飛び込むんです。上手く行かない時が多いです。それでも形を変えてどんどん突っ込むうちに、想像もしない形で新しい仕事の形がまとまるんです。すべての仕事が「まったく同じ」と断言出来ると思います。


営業をして来た人なら皆うなづいているはず。


私、久々にひとりでちゃんと営業をしている、それも若い男性を見ました。営業せずして仕事がないと言っている、世の中の音楽家に爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。そもそも営業をしないなんて日本だけの話。


Casey君はまず大丈夫。このままどんどん羽ばたいて行く「のみ」でしょう。いつか40歳とか50歳になった時に何をしているのか、ジョセ子ばあさん、会いたいな!!


Casey君、演奏聴かせてあげられなくてごめんね!これからなの!
また隣の席になりましょう!

パリに行く時は良かったら声を掛けて下さい!

食事に連れて行ってあげます。好きなだけ飲んでね。
あびあんとぉ~~~~~!!!!!


久々に気持ちの良い青年にあった出発でした。
出だしは好調です。


続く。。。。。。


Joséphine Nidy's Official Site

世界でただ一人のオルゴールルネッサンスシンガー。その歌声は’永遠のボーイソプラノ’。スリークッションビリヤードの愛好家でもあり’歌うハスラー’として世界中のビリヤードシーンでも活躍をしている。